住民税決定通知書でふるさと納税の控除を確認する場所
- 見る書類は、住民税の払い方で決まります。給与天引きの人は「特別徴収税額の決定・変更通知書」の摘要欄、自分で納める人は納税通知書の「寄附金税額控除」の欄です(台東区・西東京市・中央区などの例)。
- 通知書が届くのは、給与天引きの場合で例年5月ごろです(神戸市は5月末日までに送付、水戸市・広島市は5月中旬ごろの発送と案内)。控除は寄附をした年の翌年度の住民税に出るので、寄附した年の通知書には載りません。
- 欄の名前や位置は市区町村ごとに違います。見つからないときは、通知書に書かれた市区町村の担当窓口に聞いてください。

どの書類のどこを見るか
控除額は、住民税の払い方によって別の書類に載ります。次の表に、市区町村の案内に書かれた場所をまとめました。
| 住民税の払い方 | 見る書類 | 控除額が載る場所(自治体の例) |
|---|---|---|
| 給与から天引き(特別徴収) | 特別徴収税額の決定・変更通知書(納税義務者用)。勤め先を通じて受け取る | 「摘要」欄(台東区、西東京市、中央区)。江東区は「所得控除」欄の下の枠内の「寄附金税額控除額」 |
| 納付書や口座振替で自分で納める(普通徴収) | 納税通知書(兼税額決定通知書)。市区町村から自宅に届く | 「寄附金税額控除」の欄(西東京市、中央区)。神戸市は2枚目の課税明細の中。江東区は課税明細書の「税額」欄で、ワンストップ特例の人は「寄附金税額控除」と「申告特例控除」を足す |
| 公的年金から天引き | 年金所得等に係る特別徴収税額の決定・変更通知書 | 神戸市は、税額控除額の内訳の下の空白部分 |
同じ「摘要」欄でも、載る中身は自治体で違います。神戸市の案内では、「寄附金税額控除額」「ふるさと特例控除額」「ワンストップ特例控除額」が、それぞれ市分と県分に分けて載ります。
上限額を計算するために見る欄(所得割額)は、これとは別です。そちらは住民税決定通知書から上限額を計算する方法に書きました。
ワンストップ特例と確定申告での見え方
同じ寄附でも、手続きの種類で住民税の控除額が変わります。確定申告は所得税の分が還付などで別に戻り、ワンストップ特例は所得税の分も住民税から引かれるためです(総務省「ふるさと納税の流れ」)。
次は仕組みを見るための例です。寄附額3万円、所得税率10%(復興特別所得税を含めて10.21%)で、上限の範囲内と仮定します。端数の処理は省いていて、実際の額とは少しずれます。
| 項目 | 計算 | 確定申告 | ワンストップ特例 |
|---|---|---|---|
| 基本分(住民税) | 28,000円×10% | 2,800円 | 2,800円 |
| 特例分(住民税) | 28,000円×(90%-10.21%) | 22,341円 | 22,341円 |
| 申告特例控除額 | 28,000円×10.21% | なし | 2,859円 |
| 住民税から引かれる合計 | 25,141円 | 28,000円 | |
| 所得税の側 | 28,000円×10.21% | 約2,859円(還付など) | なし |
どちらの手続きでも、軽くなる税の合計は寄附額から2,000円を引いた28,000円です。確定申告だと、住民税の通知書に出る数字は寄附額より少なく見えます。残りが所得税の側に回っているためです。
上限額を超えた寄附があると、ワンストップ特例では所得税の分の控除も止まります。自分の寄附額で同じように計算した額より通知書の数字が小さいときは、上限超過や手続きの漏れの可能性があります。超えたときの負担は上限を超えたらどうなるかで説明しています。
確認の手順
次の順に見ていけば、控除が入っているかを自分で確かめられます。
- 寄附をした年の翌年に届く通知書を用意する(給与天引きなら勤め先から受け取る)
- 上の表で、自分の払い方に合う書類を選ぶ
- 摘要欄、または「寄附金税額控除」の欄を開き、金額が載っているかを見る
- 寄附額から2,000円を引いた額と、載っている数字を見比べる(手続きの種類で合計が変わるので、上の例の表と照らす)
- 数字が合わない、または載っていないときは、次の見出しの表に進む
税額控除の欄には、ふるさと納税以外の控除も合わせて載る自治体があります。桑名市の案内では、寄附金税額控除は調整控除や住宅借入金等特別控除などと合算した額で載ります。数字が大きくても、全部がふるさと納税の分とは限りません。
うまく確認できないとき
状況ごとに、読む記事と連絡先をまとめました。
| 状況 | 読む記事・連絡先 |
|---|---|
| 摘要欄に何も書かれていない | 摘要欄の見方と、載っていない理由 |
| 通知書が勤め先から届かない | 会社から通知書が届かないとき |
| 通知書が電子データで届いた | 電子の通知書の受け取り方 |
| 確定申告をしたのに住民税が減っていない | 住民税の欄を書き忘れたとき |
| ワンストップ特例を出したのに入っていない | ワンストップを出したのに確定申告をした場合(申告をすると特例は無効になります) |
| 控除がまったく入っていない | 控除されていないときの原因 |
| 入っているが思ったより少ない | 控除額が少ないとき、控除額から寄附額を逆算する |
| 通知書の間違いを直してほしい | 控除の間違いの直し方と問い合わせ先 |
| いつから安くなるか、住民税が増えた | 住民税はいつから安くなるか、給与明細の住民税の変化、ふるさと納税したのに住民税が増えた |
| 市民税と県民税の内訳、均等割 | 市民税と県民税の内訳、均等割は減らない |
| 退職した、所得税が戻らない、マイナポータルで見たい | 退職後の普通徴収、ワンストップだと所得税の還付がない、マイナポータルで確かめる |
申告の後で所得税が戻る時期は、還付がいつ振り込まれるかにあります。
よくある質問
寄附をした年の6月に届く通知書に、控除は載っていますか。
載りません。控除が出るのは翌年度の住民税です(総務省の案内)。その年の通知書に出るのは、前の年の寄附の控除です。
通知書の控除額が、自分の計算と数円違います。
住民税は市区町村ごとに端数を処理するため、少しずれることがあります。大きくずれるときは、市区町村の税務窓口に聞いてください。
自分がワンストップ特例と確定申告のどちらになるかは、判定の道具で確かめられます。
ワンストップか確定申告か判定する確認日:2026年11月6日。出典:神戸市「特別徴収税額決定通知書」、神戸市FAQ「ふるさと納税の控除額はどこを見れば分かりますか。」、台東区「課税の内容に関する質問」、江東区「税額決定通知書についてよくある質問」、西東京市「ふるさと納税(自治体への寄附)をされた方へ」、東京都中央区「ふるさと納税の税額控除が適用されていないとき」、桑名市「ふるさと納税の寄附金控除額」、水戸市「個人住民税の特別徴収に関するよくあるご質問」、広島市「特別徴収税額の通知書に関すること」、総務省「ふるさと納税の流れ」、総務省「税金の控除について」、名古屋市「寄附金税額控除」。この記事は一般的な制度の説明で、個別の税額や申告のしかたの判断ではありません。ご自分の場合は、税務署やお住まいの市区町村に確かめてください。最新の情報は公式のページで確かめてください。