ふるさと納税の住民税は市民税と県民税にどう分かれる?

所得割の割合

次の表は、住んでいる場所ごとの所得割の標準的な割合です。

お住まいの場所市町村民税道府県民税確かめた例
一般の市町村6%4%西宮市
指定都市8%2%札幌市、横浜市

総務省は、所得割の税率を「道府県民税4%、市町村民税6%」とし、指定都市に住所がある人は道府県民税2%・市民税8%になると注記しています。どちらも合計は10%です。札幌市は、2017年度までの市民税6%・道民税4%が、2018年度から8%・2%になったと案内しています。

県民税も、納める先は市町村です。山梨県は、県民税は市町村民税とあわせて住民税と呼ばれ、市町村が賦課徴収したあとで県に払い込まれると説明しています。住民税の通知書には、市町村分と道府県分が並んで書かれます。

ふるさと納税の控除はどう分かれるか

ふるさと納税の住民税の控除には「基本分」と「特例分」があり、どちらも市と県に分かれます。割合は次のとおりです。

控除の種類計算のもと一般の市町村指定都市
基本分(寄附額-2,000円)×10%市6%:県4%市8%:県2%
特例分(寄附額-2,000円)×(90%-所得税率×1.021)市3:県2市4:県1

西宮市は基本分を「県民税4%、市民税6%」、特例分を「市:県=3:2」と案内しています。横浜市は基本分を市民税8%・県民税2%、特例分を市民税が4/5、県民税が1/5として計算式を載せています。特例分の割合は、標準の所得割の税率の比と同じです。

特例分の上限は、市と県それぞれで判定します。横浜市の案内では、市民税分は「市民税所得割額(調整控除後)の20%」、県民税分は「県民税所得割額(調整控除後)の20%」と比べて、少ないほうが控除額になります。

寄附先が市でも県でも、控除が引かれるのは、お住まいの市区町村と都道府県の住民税です。

仮の数字の計算例

次は流れを見るための例です。一般の市町村に住み、所得割額が市町村分36万円・道府県分24万円と仮定しています。実在の人の税額ではありません。

項目市町村分道府県分合計
所得割額360,000円240,000円600,000円
特例分の限度(所得割額×20%)72,000円48,000円120,000円
基本分(寄附10万円の場合)5,880円3,920円9,800円
特例分が10万円と計算された場合60,000円40,000円100,000円
特例分が15万円と計算された場合90,000円→72,000円60,000円→48,000円120,000円

基本分は、10万円から2,000円を引いた98,000円に、6%と4%をかけた額です。特例分が15万円と計算されたときは、市分も県分も限度に当たり、合計は限度の12万円で止まります。限度のしくみは上限額の計算式で説明しています。

指定都市なら、基本分は市が7,840円、県が1,960円です(98,000円に8%と2%)。特例分は4:1に分かれます。

標準と違う自治体

税率は条例で決まるので、標準と違う自治体があります。名古屋市(指定都市)は、市民税の所得割を5%減税しています。2026年11月6日に確かめた市の案内では、所得割の税率を市民税7.7%・県民税2%としています(標準の6%×0.95=5.7%に、税源移譲の2%を足した率)。

ただし、ふるさと納税の控除の割合は、所得割の税率とは別に決まっています。名古屋市の寄附金税額控除の案内でも、基本分は市民税8%・県民税2%、特例分は市民税5分の4・県民税5分の1で、ほかの指定都市と同じです。

税率が標準と違う自治体で変わりうるのは、特例分の限度(所得割額×20%)のほうです。税率が違えば、所得割額そのものも変わるためです。控除の計算は、お住まいの市区町村の案内で確かめてください。

通知書のどの欄に市町村分と道府県分が書かれているかは、住民税決定通知書でふるさと納税を確認する場所で見られます。

よくある質問

問い合わせるのは市と県のどちらですか。

県民税の分も、市町村が賦課徴収しています。まずはお住まいの市区町村の税務窓口に聞いてください。

東京23区の場合はどうなりますか。

この記事では確かめていません。特別区民税と都民税の割合は、お住まいの区の案内で確かめてください。

自分がワンストップ特例と確定申告のどちらになるかは、判定の道具で確かめられます。

ワンストップか確定申告か判定する

確認日:2026年11月6日。出典:総務省「個人住民税」、札幌市「税額の算出方法」、横浜市「寄附金税額控除(ふるさと納税)について」、西宮市「ふるさと納税の控除上限額」、山梨県「個人県民税」、名古屋市「市民税減税について」、名古屋市「所得割の税率」、名古屋市「寄附金税額控除」、総務省「税金の控除について」。この記事は一般的な制度の説明で、個別の税額や申告のしかたの判断ではありません。ご自分の場合は、税務署やお住まいの市区町村に確かめてください。最新の情報は公式のページで確かめてください。