ふるさと納税の上限額を超えたらどうなる?超えた分の扱い

超えた部分に何が起きるか

上限を超えると、3つある控除のうち、住民税の特例分だけが頭打ちになります。

控除上限の決まり方超えたとき
所得税の控除総所得金額等の40%までの寄附が対象寄附が増えれば控除も増える(40%以内)
住民税の基本分総所得金額等の30%までの寄附が対象寄附が増えれば控除も増える(30%以内)
住民税の特例分住民税の所得割額の20%までこれ以上は増えない

3つの式と上限の考え方は、上限額の計算式のページにまとめています。

確定申告をした場合、寄附を増やしても特例分は増えないので、超えた分のうち「100%-10%-所得税率」の割合がそのまま自己負担になります。たとえば所得税率が10%の人なら、超えた1万円につき約8,000円です。

ワンストップ特例では、所得税の分は「申告特例控除額」として住民税から引かれます。この額は特例分に一定の割合をかけて出すので、特例分が頭打ちになると一緒に止まります。超えた分で増えるのは基本分の10%だけになり、超えた1万円につき約9,000円が自己負担になります。

数字の例で見る

次の表は、計算の流れを見るための例です。住民税の所得割額を20万円(特例分の上限は4万円)、所得税率を10%(復興特別所得税を含めて10.21%)と仮定した、確定申告をした場合の計算です。1円未満は四捨五入し、上限の寄附額は1円未満を切り捨てています。実在の人の税額ではありません。

寄附額所得税分住民税 基本分住民税 特例分控除の合計自己負担
50,000円4,901円4,800円38,299円48,000円2,000円
52,131円(上限)5,118円5,013円40,000円50,131円2,000円
70,000円6,943円6,800円40,000円53,743円16,257円

7万円寄附した行では、特例分が4万円で止まっています。本来なら5万4,257円まで控除されるところ、1万4,257円足りません。これにもともとの2,000円を足した1万6,257円が自己負担です。

同じ7万円をワンストップ特例で申請した場合は、所得税の分(申告特例控除額)も4万円×10.21÷79.79=5,118円で止まります。控除の合計は基本分6,800円+特例分4万円+5,118円=5万1,918円で、自己負担は1万8,082円です(これも例です)。

表の数字は、仮定をおいた計算の例です。実際の上限や自己負担は、所得割額や所得税率、端数の処理で変わります。ご自分の額は、お住まいの市区町村で確かめてください。

超えたかどうかの確かめ方

上限内なら、戻る税金の合計は「寄附額-2,000円」になります。この額に届いていなければ、届かなかった差が自己負担に加わっています。

合わないときの見方は、控除額が計算と合わないときで説明しています。

超えてしまったとき

寄附したあとで超えたと分かっても、上限内の分の控除を受けるには手続きがいります。

2027年(令和9年)の寄附からは、住民税の特例控除に193万円の定額上限が加わります。193万円は給与収入1億円相当の水準で、2026年の寄附には関係しません。

よくある質問

超えると、所得税の還付も減りますか?

確定申告をした場合、所得税の控除は総所得金額等の40%までは寄附額に応じて増えます。特例分が頭打ちになっても、所得税のほうは減りません。ワンストップ特例では、所得税の分も住民税の申告特例控除額として特例分と一緒に止まります。

確定申告をすれば、超えた分も控除されますか?

特例分は、確定申告でもワンストップ特例でも所得割額の20%で止まります。ただ、確定申告では所得税の控除が寄附額に応じて増えるため、上の例では自己負担がワンストップ特例より1,825円少なくなります。どちらが使えるか、申告がいるかは、判定の道具や税務署で確かめてください。

自分がワンストップ特例と確定申告のどちらになるかは、判定の道具で確かめられます。

ワンストップか確定申告か判定する

確認日:2026年11月5日。出典:総務省「税金の控除について」、総務省「ふるさと納税について(指定基準に係る告示改正)」令和8年3月24日、国税庁 タックスアンサー No.1150「一定の寄附金を支払ったとき(寄附金控除)」、国税庁 タックスアンサー No.1155「ふるさと納税(寄附金控除)」、名古屋市「寄附金税額控除」(申告特例控除額の計算)。この記事は一般的な制度の説明で、個別の税額や申告のしかたの判断ではありません。ご自分の場合は、税務署やお住まいの市区町村に確かめてください。最新の情報は公式のページで確かめてください。