ふるさと納税と医療費控除を一緒に確定申告するには
- 医療費控除のために確定申告をすると、ワンストップ特例は無効になります。ふるさと納税は、医療費控除と同じ申告書にすべて書きます。
- 医療費控除は「医療費控除の明細書」を添付します。ふるさと納税は申告書の第二表の2か所に書きます。
- 2026年分の期限は2027年3月15日(月)です。還付を受けるだけの申告なら、2027年1月1日から5年間出せます。
ワンストップを出していても無効になるのか
無効になります。医療費控除などのために確定申告か住民税の申告をした人には、ワンストップ特例は適用されません。
申告書の内容や、出した時期は関係ありません。申請書を出した自治体が5つ以内でも同じです。ワンストップの申請書を出した分も含めて、ふるさと納税は確定申告で申告します。
申告書にふるさと納税を書かないと、その寄附の控除は受けられません。申告したあとで書き忘れに気づいたときは、間違えた場合の訂正申告と5年さかのぼる更正の請求を読んでください。
ワンストップ特例そのものが無効になる理由は、ワンストップを出したのに確定申告をした場合に詳しく書いています。
申告書に何を書き、何を付けるか
次の表は、医療費控除とふるさと納税で、申告書の書き方がどう違うかを並べたものです。
| 医療費控除 | ふるさと納税(寄附金控除) | |
|---|---|---|
| 付けるもの | 医療費控除の明細書 | 寄附先ごとの証明の書類 |
| 申告書に書く場所 | 作成コーナーの案内に従って入力 | 第二表「寄附金控除に関する事項」と、「住民税に関する事項」の「都道府県、市区町村への寄附(特例控除対象)」 |
| 領収書などの扱い | 明細書を付ければ領収書の提出は不要。期限から5年を過ぎる日まで保管する | 提出か提示かは、使う方法で変わるので、作成コーナーの案内で確かめる |
| 忘れやすい点 | 保険金などで補てんされた額を引く | 住民税の欄に書かないと、住民税の控除が受けられないことがある |
医療費控除の額は、支払った医療費から保険金などで補てんされた額を引き、さらに10万円を引いて求めます。上限は200万円です。総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得金額等の5%を引きます。
たとえば、支払った医療費が18万円で、保険金などの補てんがなければ、控除の対象になるのは8万円です。仕組みを見るための例なので、実際の控除額はご自分の数字で計算してください。
ふるさと納税の欄は、住民税の側も忘れずに書きます。書き漏れを防ぐ方法は住民税の欄の書き忘れにまとめています。
申告までの手順
医療費控除とふるさと納税は、作成コーナーで同じ申告書に入力します。次の順に進めると、抜けにくくなります。
- 2026年1月1日から12月31日までに払った医療費を、集計する
- 2026年にした寄附を、寄附先と金額ですべて書き出す(ワンストップを出した分も入れる)
- 寄附先ごとの証明の書類と、源泉徴収票を手元に置く
- 国税庁の確定申告書等作成コーナーを開き、医療費控除の明細書を入力する
- 同じ画面の流れで、寄附金控除に寄附先と金額を入力する
- 住民税に関する事項の寄附の欄に、ふるさと納税の金額が入っているかを見る
- 2027年3月15日(月)までに送信か提出をする
入力の流れはスマホのe-Taxの手順とパソコンの手順で説明しています。寄附が多くて入力が大変なときは、証明書のデータを読み込む方法があります。
日付で見る例
次の表は、会社員が医療費控除のために申告する場合の、日付の例です。この例の人は2026年に3つの自治体へ寄附し、うち2つにはワンストップの申請書を出しました。
| 日付 | したこと | ワンストップの状態 |
|---|---|---|
| 2026年12月 | 2つの自治体へ申請書を郵送する | 申請済み |
| 2027年1月1日以降 | 還付を受けるだけの申告は、この日から出せる | 申告をした時点で無効になる |
| 2027年2月 | 医療費控除とあわせて申告する。寄附3つをすべて書く | 無効(申請書は出しても使われない) |
| 2027年3月15日(月) | 2026年分の申告の期限 |
12月に申請書を出した分も、2月の申告で3つ目の寄附と同じように書きます。ワンストップの期限(1月10日)を過ぎたかどうかは、この場合は関係ありません。
医療費控除をするかどうか迷っているときは、先に判定の道具で、確定申告が必要な理由がほかにないかを確かめてください。
医療費控除をすると、課税される所得が小さくなります。そのため、ふるさと納税の上限の目安が下がることがあります。上限は住民税の所得割額の2割が基準になるためです。個別の額は、この記事では計算しません。
よくある質問
医療費が10万円に届かないときも、確定申告したほうがよいですか。
医療費控除の対象にならないなら、ふるさと納税のためだけに申告する必要はありません。寄附先が5つ以内で、ほかに申告が必要な理由がなければ、ワンストップ特例を使えます。ワンストップの期限は2027年1月10日(日)で、必着の自治体が多いです。分からなければ必着として動き、お住まいの自治体の案内で確かめてください。詳しくは1月10日に間に合わないときを読んでください。
期限の3月15日を過ぎてしまったら、どうなりますか。
還付を受ける申告は、対象の年の翌年1月1日から5年間出せます。くわしくは期限を過ぎた場合で説明しています。
自分がワンストップ特例と確定申告のどちらになるかは、判定の道具で確かめられます。
ワンストップか確定申告か判定する確認日:2026年11月5日。出典:国税庁 タックスアンサー No.1155「ふるさと納税(寄附金控除)」、国税庁 No.1120「医療費控除」、国税庁 No.2030「還付申告」、国税庁「納期限・振替日一覧」、総務省「ワンストップ特例を申請する皆様へ」。この記事は一般的な制度の説明で、個別の税額や申告のしかたの判断ではありません。ご自分の場合は、税務署やお住まいの市区町村に確かめてください。最新の情報は公式のページで確かめてください。