ふるさと納税の上限額に使う源泉徴収票の見方|見る欄は2つ
- 見る欄は「給与所得控除後の金額」と「所得控除の額の合計額」の2つです。前者から後者を引いた額で、所得税率が決まります。
- 源泉徴収票だけでは、上限額は出ません。もう一つの数字「所得割額」は、住民税の通知書にあります。
- 「支払金額」と「源泉徴収税額」は、上限の式には使いません。
欄ごとの使い道
源泉徴収票の主な欄と、上限額の計算に使うかどうかは次のとおりです。
| 欄の名前 | 書かれていること | 上限の計算 |
|---|---|---|
| 支払金額 | その年に支払が確定した給与等の金額 | 使わない |
| 給与所得控除後の金額 | 支払金額から給与所得控除を引いた金額(所得金額調整控除がある人は、その控除後の額) | 使う |
| 所得控除の額の合計額 | 社会保険料、生命保険料、地震保険料、配偶者控除、扶養控除、基礎控除などの合計 | 使う |
| 源泉徴収税額 | 会社が給与から差し引いて納めた所得税の額 | 使わない |
| 社会保険料等の金額など | 所得控除の内訳 | 合計額に入っているので別に使わない |
欄の呼び方は国税庁の源泉徴収票の様式と記載要領にそろえています。様式の見た目は年分によって変わることがあるので、手元の票の欄名で探してください。
所得税率を決める手順
「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を引くと、所得税率を決める金額(課税総所得金額)の目安になります。
- 源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」を見る
- 「所得控除の額の合計額」を見る
- 1から2を引く(これが課税総所得金額の目安)
- 下の表で、その金額に当てはまる所得税率を探す
- 住民税の通知書で所得割額を見る(通知書の見方)
- 式に入れて計算する(計算式のページ)
税率と、所得割額にかける数
課税総所得金額ごとの所得税率と、所得割額にかけると上限額の目安になる数です。前橋市が公表している係数と同じ値です。
| 課税総所得金額 | 所得税率 | 所得割額にかける数 |
|---|---|---|
| 195万円未満 | 5% | 23.558% |
| 195万円以上330万円未満 | 10% | 25.065% |
| 330万円以上695万円未満 | 20% | 28.743% |
| 695万円以上900万円未満 | 23% | 30.067% |
| 900万円以上1,800万円未満 | 33% | 35.519% |
| 1,800万円以上4,000万円未満 | 40% | 40.683% |
| 4,000万円以上 | 45% | 45.397% |
この数に所得割額をかけて2,000円を足すと、上限額の目安になります。かける数は「20%÷(90%-所得税率×1.021)」で、小数第4位以下は切り捨てています。
仮の数字の例
次は流れを見るための例です。数字は仮のもので、実在の人の税額ではありません。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 給与所得控除後の金額(仮) | 4,000,000円 |
| 所得控除の額の合計額(仮) | 1,500,000円 |
| 引き算した金額 | 2,500,000円 |
| 当てはまる所得税率 | 10% |
| 通知書の所得割額(仮) | 250,000円 |
| 250,000円×25.065%+2,000円 | 約64,700円 |
特例分で検算すると、(64,662円-2,000円)に「90%-10.21%」をかけて約50,000円で、所得割額の20%と一致します。
ずれやすいところ
源泉徴収票から出す金額は目安です。住民税の所得控除には、所得税と額の違うものがあります。川崎市の案内では、住民税の特例分の計算で使う所得税率は、住民税側の金額から人的控除の差額などを調整して決めます。
- 税率の境目に近いとき:195万円や330万円に近いと、隣の区分になることがあります。迷うときは低いほうの税率で計算すると、上限は小さめに出ます。
- 寄附する年の票は、まだ手元にないとき:その年の源泉徴収票は年末調整が終わるまで確定しません。寄附の時点では、前年分の票を目安にします。今年の所得が前年と違う年は、結果も変わります。
- 2つの欄が空欄のとき:国税庁の記載要領では、この2つの欄は年末調整をした場合に書く欄です。年の途中で退職して年末調整を受けていない票では空欄になります。退職した年の記事も見てください。
- 転職や住宅ローン控除があるとき:票が2枚になったり、控除の扱いが変わったりします。転職した年や住宅ローン控除の記事で確かめてください。
目安の使い方は、上限ぎりぎりを避ける記事に書いています。
よくある質問
源泉徴収票をなくしました。
再発行の頼み方は、源泉徴収票をなくしたときで説明しています。
確定申告書の「課税される所得金額」でも同じですか?
確定申告をした人は、申告書の「課税される所得金額」の欄を所得税率の目安にできます。前橋市の案内も、この欄が目安になるとしています。
自分がワンストップ特例と確定申告のどちらになるかは、判定の道具で確かめられます。
ワンストップか確定申告か判定する確認日:2026年11月5日。出典:国税庁「給与所得の源泉徴収票」の様式と記載要領(令和7年分)、国税庁 タックスアンサー No.2260「所得税の税率」、前橋市「ふるさと納税 控除上限額の目安」、川崎市「寄附金税額控除の計算方法(令和8年度以降)」、総務省「税金の控除について」。この記事は一般的な制度の説明で、個別の税額や申告のしかたの判断ではありません。ご自分の場合は、税務署やお住まいの市区町村に確かめてください。最新の情報は公式のページで確かめてください。