ふるさと納税の上限額はぎりぎりまで使っていい?余裕の持たせ方
- ぎりぎりまで寄附しても、制度上の問題はありません。ただ、上限のもとになる所得は今年1年分で、年末まで確定しません。
- 余裕をどれだけ持たせるかについて、国の資料に決まった数字はありません。ずれても困らない幅を、自分で決めます。
- 上限を超えると自己負担が増え、下回ると控除の枠が余るだけです。ずれが心配なら、少なめの目安に合わせます。
上限の目安がずれる理由
寄附をするのは今年でも、控除は翌年度の住民税から引かれます。住民税は前の年の1月から12月までの所得にかかるので、今年の寄附の上限は、今年の12月まで動く所得で決まります。
上限は住民税の所得割額の20%をもとに決まるので、所得割額が増えたり減ったりすると、上限も動きます。
| 年の途中で起きること | 上限の動き |
|---|---|
| ボーナスや残業が増えて、所得が増えた | 上がる方向 |
| 転職・休職・退職などで、所得が減った | 下がる方向 |
| 医療費控除やiDeCoなどで、所得控除が増えた | 下がる方向(所得割額が小さくなるため) |
| 住宅ローン控除などの税額控除がある | 上限の計算への入れ方が、解説によって分かれています。市区町村に確かめます |
| 配偶者や扶養の状況が変わった | 状況によって上がることも下がることもある |
表の「方向」は、上限が所得割額の20%で決まる仕組みから導いたもので、個別の上限額を示すものではありません。式は上限額の計算式のページにあります。
所得割額が1割ずれた例
次の表は、考え方を見るための例です。所得税率は10%(復興特別所得税を含めて10.21%)と仮定し、自己負担は確定申告をした場合で計算しています。1円未満は四捨五入し、上限の寄附額は1円未満を切り捨てています。
年の初めに「所得割額は20万円」と見込んで、上限の目安の5万2,131円を寄附したとします。年末になって、実際は18万円だったことが分かった場合です。
| 所得割額 | 特例分の上限(20%) | 寄附額の上限 | 5万2,131円寄附したときの自己負担 |
|---|---|---|---|
| 20万円(見込み) | 40,000円 | 52,131円 | 2,000円 |
| 18万円(実際) | 36,000円 | 47,118円 | 6,000円 |
所得割額が2万円(1割)減ると、特例分の上限は4,000円、寄附額の上限は約5,000円下がります。特例分が3万6,000円で止まるので、自己負担は2,000円から6,000円になります。
ワンストップ特例の場合は、住民税から引かれる所得税の分(申告特例控除額)も特例分と一緒に止まるため、同じ例で自己負担は約6,500円になります。
逆に、見込みより所得割額が増えたときは、同じ寄附でも自己負担は2,000円のままです。使わなかった控除の枠が残るだけです。
余裕の決め方
余裕の大きさに決まりはありません。次の手順で、自分なりの幅を決めます。
- 去年の源泉徴収票か住民税の通知書で、いまの目安を出す(源泉徴収票のどこを見るか、住民税決定通知書から計算する方法)
- 今年の収入が増えるか減るか、所得控除が増える予定があるかを書き出す
- 所得割額が少し少なかった場合の目安を、もう1つ出す(上の例の「1割」は計算の一例で、すすめる幅ではありません)
- 2つの目安のうち小さいほうの範囲で、まず寄附する
- 年末が近づいて収入の見通しが固まってから、残りの枠を使う(年内の締め切りは12月31日は何時までかで確かめられます)
よくある質問
余裕を残した分は、無駄になりますか?
無駄にはなりません。寄附した分は上限内なので、控除はそのまま受けられます。残した枠は使われずに終わるだけです。
医療費控除をすると、ワンストップ特例は使えなくなりますか?
医療費控除などのために確定申告をすると、出したワンストップ特例の申請は無効になります。その場合は確定申告でふるさと納税を申告します。判定は判定の道具で確かめられます。
自分がワンストップ特例と確定申告のどちらになるかは、判定の道具で確かめられます。
ワンストップか確定申告か判定する確認日:2026年11月5日。出典:総務省「税金の控除について」、総務省「個人住民税」、総務省「ふるさと納税の流れ」、国税庁 タックスアンサー No.1155「ふるさと納税(寄附金控除)」、名古屋市「寄附金税額控除」(申告特例控除額の計算)。この記事は一般的な制度の説明で、個別の税額や申告のしかたの判断ではありません。ご自分の場合は、税務署やお住まいの市区町村に確かめてください。最新の情報は公式のページで確かめてください。