給与明細からふるさと納税の上限額の目安を出す方法

手順

手順は次の5つです。

  1. 毎月の給与明細の「住民税」の額を見る(6月分は額が違うことがあるので、7月以降の月を使う)
  2. 12倍して、年の住民税額の目安にする
  3. 均等割と森林環境税の合計を引く(これが所得割額の目安)
  4. 所得割額を10%で割り、課税総所得金額の目安にする
  5. その金額に当てはまる所得税率と、所得割額にかける数を税率の表で探して計算する

特別徴収の住民税は、年税額を6月から翌年5月までの12回に分けて天引きされます(広島市の案内)。ボーナスのような臨時の手当からは差し引かれないので、賞与の明細は使いません。月割りの額は100円未満を切り捨て、端数は最初の月(ふつうは6月分)にまとめられます(さいたま市の案内)。そのため7月以降の額を12倍すると、年税額より最大で千円ほど小さくなりますが、目安に使う分には問題ありません。

均等割と森林環境税の額は、自治体で違います。たとえば箕面市は均等割が4,300円、森林環境税が1,000円です。広島市は2つの合計が5,500円です。お住まいの市区町村の額に置き換えてください。

仮の数字の計算例

次は流れを見るための例です。月の住民税を25,000円、均等割と森林環境税の合計を5,000円と仮定していて、実在の人の税額ではありません。

手順計算結果
年の住民税額25,000円×12300,000円
所得割額の目安300,000円-5,000円295,000円
課税総所得金額の目安295,000円÷10%約2,950,000円
所得税率195万円以上330万円未満10%
上限額の目安295,000円×25.065%+2,000円約75,900円

かける数を使うと、295,000円×0.25065=73,941円に2,000円を足して75,941円です。式どおりに「所得割額×20%÷(90%-10%×1.021)+2,000円」で計算すると75,944円で、ほぼ同じです。

明細の金額がずれる理由

主な原因は次の4つです。

原因起きること
6月に金額が変わる住民税は6月分から新しい年度の額になります。5月までの明細は前の年度の額です。6月分は端数がまとめられるので、7月以降より少し多いことがあります。
調整控除など所得割額は、課税総所得金額の10%より少し小さくなることがあります。
自治体で均等割が違う引く額が変わり、所得割額の目安も動きます。
前年にふるさと納税をしている住民税が減った後の額になるので、上限が小さく出ます。

ふるさと納税をした翌年度の住民税は、住民税から控除される分だけ減ります(総務省の案内)。その年度の明細から出した目安は、本来の上限より小さくなります。通知書の摘要などに寄附金税額控除の額があれば、足し戻して考えてください。

年の途中で就職・転職した年は、住民税が前の年の所得で決まるため、明細の額が今年の収入と合いません。転職した年の記事も見てください。

明細から出した額は、そのまま使わず、少し少なめに寄附する考え方もあります。上限ぎりぎりを避ける記事で説明しています。

よくある質問

明細の「所得税」の額から税率が分かりますか?

分かりません。明細の所得税は、毎月の源泉徴収の額で、所得税率とは別のものです。税率は課税総所得金額から決まります。

通知書を探すには?

通知書の欄の見方は住民税決定通知書から計算する方法に書きました。式の全体は計算式のページで確かめられます。

自分がワンストップ特例と確定申告のどちらになるかは、判定の道具で確かめられます。

ワンストップか確定申告か判定する

確認日:2026年11月5日。出典:広島市「給与からの引き落とし(特別徴収)(住民税)よくある質問と回答」、さいたま市「特別徴収税額の月割額の計算方法」(よくある質問)、箕面市「市・府民税(個人住民税)・森林環境税の課税」、前橋市「ふるさと納税 控除上限額の目安」、川崎市「ふるさと納税の上限額」の案内、総務省「ふるさと納税の流れ」、総務省「税金の控除について」。この記事は一般的な制度の説明で、個別の税額や申告のしかたの判断ではありません。ご自分の場合は、税務署やお住まいの市区町村に確かめてください。最新の情報は公式のページで確かめてください。