個人事業主・青色申告の人のふるさと納税の確定申告
- ワンストップ特例は、確定申告が要らない給与所得者などのための仕組みです。個人事業主は確定申告をするので、ふるさと納税も申告書に書いて控除を受けます。
- 青色申告でも白色申告でも、ふるさと納税を書く場所は同じです。申告書の第二表の2か所に書きます。
- 2026年分の申告期限は2027年3月15日(月)です。2027年分から青色申告にしたい人の承認申請の期限も、原則同じ日です。
ワンストップを使えない理由
ワンストップ特例は、確定申告が要らない給与所得者などで、1年の寄附先が5団体以内の人のための仕組みです。事業所得のある個人事業主は、ふつう確定申告をするので、対象になりません。
ワンストップを申請しても、確定申告をした時点で無効になります。ふるさと納税は、寄附の全部を確定申告で申告します。
ワンストップの申請書を出しても、確定申告で寄附を書かなければ、控除は受けられません。出した申請書は使われません。
会社員で、副業の所得があるだけの人は副業の雑所得があるときに書いています。この記事は、事業を営んでいる人向けです。
青色申告のとき、ふるさと納税はどこに書くか
青色申告の人も白色申告の人も、ふるさと納税は同じ場所に書きます。国税庁は、次の2か所を案内しています。
| 書く場所 | 書くもの |
|---|---|
| 第二表「寄附金控除に関する事項」 | 寄附先の名称と、寄附金の額 |
| 第二表「住民税に関する事項」の「都道府県、市区町村への寄附(特例控除対象)」 | ふるさと納税の金額(必ず書く) |
青色申告のときは、これに加えて、貸借対照表と損益計算書(青色申告決算書)を確定申告書に付けます。ふるさと納税は事業の決算書には入りません。決算書の数字と寄附の数字は、別の欄に入れます。
決算書の入力が終わると、申告は済んだ気分になりがちです。決算書とは別に、寄附金控除の入力が済んでいるかを、送信の前に見直します。
入力の流れはスマホのe-Taxの手順とパソコンの手順、書く場所の詳しい説明は寄附金控除はどこに書くかを読んでください。
青色申告の承認申請と特別控除
青色申告を始めるには、税務署に青色申告承認申請書を出します。国税庁が案内する期限は、次の表のとおりです。
| こんなとき | 承認申請の期限 |
|---|---|
| 原則(毎年の事業を続けている人が、翌年分から始める) | 青色申告を始める年の3月15日まで |
| その年の1月16日以後に、新しく業務を開始した | 業務開始日から2か月以内 |
2026年分の青色申告特別控除は、最高65万円・最高55万円・最高10万円の3つがあります。最高55万円は、不動産所得か事業所得を生ずべき事業を営み、正規の簿記で記帳し、決算書を付けて期限内に申告することが条件です。最高65万円は、それに加えて、e-Taxで期限内に申告するか、優良な電子帳簿の保存と届出をすることが条件です。還付申告でも、55万円・65万円を受けるには期限内の提出が必要です。
2027年分からは、令和8年度税制改正で区分が見直されます。財務省の資料では、75万円(優良な電子帳簿などの保存+電子申告)・65万円(正規の簿記+電子申告)・10万円の3つになり、複式簿記の控除は電子申告が条件になります。2027年分から青色申告を始める人は、国税庁の最新の案内で確かめてください。
特別控除は所得を減らす控除なので、総所得金額等も小さくなります。ふるさと納税の上限の目安にも関わります。個別の額は、この記事では計算しません。
期限までに承認申請書を出さないと、その年は青色申告の特別控除を受けられません。ふるさと納税の手続きとは別に、承認申請の日付を確かめておきます。
日付で見る例
次の表は、これまでも個人事業をしている人が、2027年分から青色申告にしたい場合の日付の例です。この人は2026年に3つの自治体へ寄附しました。
| 日付 | したこと | ふるさと納税の扱い |
|---|---|---|
| 2026年12月 | 寄附をする | ワンストップは使えない(確定申告をするため) |
| 2027年1月1日以降 | 還付を受ける申告は、この日から出せる | 寄附3つを申告書に書く |
| 2027年3月15日(月) | 2026年分の申告の期限 | 寄附金控除の入力が済んでいるか見る |
| 2027年3月15日(月) | 2027年分から青色にする人の、承認申請の期限(原則) |
表のとおり、2027年3月15日(月)には2つの期限が重なります。当日にまとめて片づけようとせず、どちらかを先に済ませておきます。
よくある質問
事業の経費として、ふるさと納税を落とせますか。
ふるさと納税は寄附金控除の対象で、確定申告の寄附金控除の欄に書きます。事業の経費にできるかどうかは、この記事では判断しません。税務署に確かめてください。
ワンストップの期限は気にしなくてよいですか。
確定申告をする年は、ワンストップの期限(2027年1月10日(日))を気にする必要はありません。ただし、翌年に給与所得だけになるなど、確定申告をしない年は、ワンストップを使えることがあります。期限は1月10日に間に合わないときで確かめてください。
自分がワンストップ特例と確定申告のどちらになるかは、判定の道具で確かめられます。
ワンストップか確定申告か判定する確認日:2026年11月5日。出典:国税庁 タックスアンサー No.1155「ふるさと納税(寄附金控除)」、国税庁 No.2070「青色申告制度」、国税庁 No.2072「青色申告特別控除」、財務省「令和8年度の税制改正」、国税庁 No.2030「還付申告」、総務省「ふるさと納税の流れ」、国税庁「納期限・振替日一覧」。この記事は一般的な制度の説明で、個別の税額や申告のしかたの判断ではありません。ご自分の場合は、税務署やお住まいの市区町村に確かめてください。最新の情報は公式のページで確かめてください。