退職して年末調整がないときのふるさと納税の確定申告

なぜ退職した年は確定申告になるのか

年の途中で退職して再就職しないと、勤め先が年末調整をしてくれないからです。給与から引かれた所得税は概算なので、年末調整で過不足を精算します。それがないと、納め過ぎのままになることがあります。

国税庁は、この納め過ぎは翌年に確定申告(還付申告)をすれば還付を受けられると案内しています。同じ年に再就職して、新しい勤め先で前の会社の給与を含めて年末調整をしてもらった場合は、この問題は起きません。

ふるさと納税の寄附は、この還付申告の中でいっしょに申告できます。ワンストップ特例は確定申告をしない人のための仕組みなので、申告をする人は使えません。

ワンストップ特例の申請を出していても、確定申告をした時点で特例は適用されません。寄附をすべて確定申告に書かないと、書かなかった分の控除は受けられません。

退職した年の分かれ道

次の表は、2026年に退職した人が、ふるさと納税をどちらの手続きにするかを示した分かれ道です。年末調整の有無で見分けます。

退職後の状況年末調整ふるさと納税の手続き
同じ年に再就職し、新しい勤め先で年末調整を受けたあるほかに確定申告をする理由がなければ、寄附先が5団体以内ならワンストップ特例が使える
再就職せず、年末調整を受けていないない還付申告をするなら、寄附は確定申告で申告する
年末調整はないが、還付申告はしないと決めたないほかに確定申告をする理由がなく、寄附先が5団体以内なら、ワンストップ特例も使える

納め過ぎの所得税を戻したいなら、2行目のとおり確定申告にします。迷うときは、判定の道具で確かめられます。

寄附の上限は収入に応じて決まります。退職で収入が減った年は、上限が下がることがあります。総務省は、住民税の特例分の控除は所得割額の20%が限度と説明しています。上限をこえた寄附は、自己負担が2,000円より増えます。

日付の例

次は、3月末に退職して、そのまま再就職しなかった人の例です。日付は考え方を見るための例で、実際の人のものではありません。

日付できごと手続きの状態
2026年3月31日退職する。再就職はしない年末調整は受けられない
2026年12月3か所へふるさと納税の寄附をする寄附金の受領証明書が届くのを待つ
2027年1月1日2026年分の還付申告が出せるようになる書類がそろい次第、出せる
2027年3月15日(月)2026年分の確定申告の期限納めるべき税金がある人は、この日までに出す

還付を受けるだけの申告なら、3月15日をすぎても、翌年1月1日から5年間は出せます。

申告の前にそろえるもの

退職した年の申告では、次のものを手元に置いておくと、入力の途中で止まらずに済みます。

国税庁の確定申告書等作成コーナーは、金額を入力すると、必要な付表や明細書を自動で作ります。ふるさと納税は、申告書の寄附金控除の欄と、住民税の欄の両方に関わります。書く場所は寄附金控除はどこに書く、住民税の欄を忘れたときは住民税の欄の書き忘れで確かめられます。

手順の全体は、e-Taxとスマホでの確定申告にまとめてあります。源泉徴収票をなくしたときは源泉徴収票をなくした場合を読んでください。

よくある質問

ワンストップ特例の申請書をもう出しました。取り消しが必要ですか?

確定申告をした時点で、特例は適用されません。取り下げの手続きが必要かどうかは自治体ごとに案内が違うので、寄附先の案内で確かめてください。期限の考え方は1月10日に間に合わないときで説明しています。

退職後、住民税の請求が自分に届きます。ふるさと納税の控除はどうなりますか?

確定申告をした場合、住民税の申告も兼ねます。住民税の欄に寄附金額を書いていれば、翌年度の住民税の計算に反映されます。納め方(会社の給与天引きか、自分で納めるか)の違いは、お住まいの市区町村の案内で確かめてください。

自分がワンストップ特例と確定申告のどちらになるかは、判定の道具で確かめられます。

ワンストップか確定申告か判定する

確認日:2026年11月5日。出典:国税庁 タックスアンサー No.1910「中途退職で年末調整を受けていないとき」、国税庁 タックスアンサー No.2030「還付申告」、国税庁 タックスアンサー No.1155「ふるさと納税(寄附金控除)」、国税庁「令和7年分 確定申告の手引き 申告書に添付・提示する書類」、総務省「ワンストップ特例を申請する皆様へ」、国税庁「納期限・振替日一覧」。この記事は一般的な制度の説明で、個別の税額や申告のしかたの判断ではありません。ご自分の場合は、税務署やお住まいの市区町村に確かめてください。最新の情報は公式のページで確かめてください。