ふるさと納税の上限額シミュレーションで結果が違う理由
- 結果が違う主な原因は、計算式よりも入力する数字です。年収から推定するか、住民税の所得割額から出すかで、結果が大きく動きます。
- 所得控除や税額控除をどこまで入れたか、どの年の所得を前提にしているかでも変わります。
- 迷ったら、源泉徴収票や住民税の通知書の数字で計算し直します。最後の判断は、お住まいの市区町村に確かめてください。
違いが出る5つの理由
上限は、住民税の所得割額の20%をもとに決まります。シミュレーションで結果が違うのは、この所得割額の出し方が違うからです。
| 違い | 結果への影響 |
|---|---|
| 入力が年収か、所得割額か | 年収から入力すると、所得割額は推定になります。実際とずれた分だけ、上限もずれます |
| 所得控除の入れ方(家族・社会保険料・医療費・iDeCoなど) | 多いほど所得割額が小さくなり、上限は下がる方向です |
| 住宅ローン控除などの税額控除 | 上限の計算への入れ方が、解説によって分かれています。市区町村に確かめます |
| 復興特別所得税を入れるか | 差は小さく、下の例では131円です |
| どの年の所得を前提にするか | 去年の書類で計算するか、今年の見込みで計算するかで変わります |
見る欄は、源泉徴収票のどこを見るかで説明しています。
違いの大きさを比べる例
次の表は、違いの大きさを比べるための例です。所得割額は20万円、所得税率は10%と仮定し、上限は目安の式「所得割額×20%÷(90%-所得税率×1.021)+2,000円」で出し、1円未満を切り捨てています(「入れない」の行だけ×1.021を外しています)。この式は控除の式から導いたもので、総務省が載せている式ではありません。
| 比べるもの | 設定 | 上限の目安 |
|---|---|---|
| 復興特別所得税 | 入れる(所得税率×1.021) | 52,131円 |
| 入れない | 52,000円 | |
| 所得割額 | 20万円 | 52,131円 |
| 18万円(1割少ない) | 47,118円 |
復興特別所得税の扱いによる差は131円です。入力した所得割額が1割違うと、差は5,013円になります。結果が数千円単位でずれているときは、まず入力した数字を見直してください。
3つの出し方の使い分け
シミュレーションは、何を入力するかで、おおまかに3つの出し方に分かれます。
| 出し方 | 入力するもの | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 年収と家族だけ入れる | 年収、家族構成 | おおまかな見当をつけたいとき。総務省の目安表は「給与収入のみ、住宅ローン控除等なし」の前提です |
| 控除を細かく入れる | 源泉徴収票の数字 | 医療費控除やiDeCoなど、所得控除が多いとき |
| 所得割額から出す | 住民税の通知書の所得割額 | 通知書が手元にあるとき |
所得割額は、市町村民税と道府県民税の所得割額を合わせた額です。式の全体は上限額の計算式のページで確かめられます。
3つ目の「所得割額から出す」方法は、推定を挟まないため、書類の数字にいちばん近くなります。ただし通知書の数字は去年の所得のものなので、今年の増減は別に考えます。
結果が違ったときの手順
- それぞれのシミュレーションで、入力した項目をそろえる(年収か所得か、家族、控除)
- 源泉徴収票か住民税の通知書の数字で、入れ直す
- それでも差が残るときは、小さいほうの結果を基準にして、余裕を持たせる(余裕の持たせ方)
- 住宅ローン控除1年目や医療費控除があるときは、お住まいの市区町村か税務署に確かめる
よくある質問
総務省の目安表と数字が違うのはなぜですか?
目安表は、給与収入のみで、住宅ローン控除などがない人のモデルです。たとえば年収1,000万円の独身または共働きの人の上限が18万円、というように、前提が決まっています。自分の条件がこの前提と違えば、数字もずれます。
2027年から、シミュレーションの結果は変わりますか?
2027年(令和9年)の寄附からは、住民税の特例控除に193万円の定額上限が加わります。193万円は給与収入1億円相当の水準なので、所得がそれより少ない人の上限は、所得割額の20%で決まるいまの計算のままです。2026年の寄附には関係しません。
自分がワンストップ特例と確定申告のどちらになるかは、判定の道具で確かめられます。
ワンストップか確定申告か判定する確認日:2026年11月5日。出典:総務省「税金の控除について」、総務省「ふるさと納税について(指定基準に係る告示改正)」令和8年3月24日、総務省「個人住民税」、国税庁 タックスアンサー No.1155「ふるさと納税(寄附金控除)」。この記事は一般的な制度の説明で、個別の税額や申告のしかたの判断ではありません。ご自分の場合は、税務署やお住まいの市区町村に確かめてください。最新の情報は公式のページで確かめてください。