ふるさと納税 確定申告 配偶者名義の寄付は自分の申告に入れられる?

なぜ入れられないのか

寄附金控除は、寄附を支払った本人に対する控除だからです。

国税庁の確定申告書等作成コーナーのQ&Aには、専業主婦の妻が妻名義で支払った寄附を夫の申告に入れられるかという質問があります。答えは、入れられないというものです。理由として「寄附金控除は、納税義務者である居住者本人又は非居住者本人が各年において、特定寄附金を支出した場合に適用をすることができます」と書かれています。このQ&Aは平成31年4月1日現在の法令等に基づく掲載です。

このQ&Aは、国税庁のタックスアンサーNo.1150(寄附金控除)の関連Q&Aとしても挙がっています。

医療費控除と比べると違いが分かります。医療費控除は、本人が「自分または生計を一にする配偶者その他の親族のために」支払った医療費が対象です(No.1120)。寄附金控除には、この「家族の分も入る」という書き方がありません。

名義の組み合わせ別:誰の申告になるか

次の表は、申し込みの名義とカードの名義の組み合わせごとに、どの申告で控除を受けるかを並べたものです。

申し込みの名義カードの名義控除を受けるのは注意
夫夫夫(夫の申告、または夫のワンストップ特例)妻が画面を操作しただけなら、これに当たる
妻妻妻(妻の申告、または妻のワンストップ特例)夫の申告には入れられない
妻(収入のない専業主婦)妻妻の名義のまま。夫の申告には入れられない引かれる税額がなければ、控除の効果は出ない
夫妻自治体の案内で分かれる寄附者と決済者を同じにするよう求める自治体がある

磐田市は、配偶者の名前で行った寄附は、もう一方の個人住民税の控除の対象にならないと案内しています(2018年8月25日更新のよくある質問)。住民税側でも考え方は同じです。

カード名義だけが違う4行目は、自治体ごとの取り扱いが分かれる部分です。くわしくは夫のカードで妻が寄付するときと家族カードは使えるかにまとめています。

申告の前に名義を確かめる

申告書を作る前に、手元の書類の名前を確かめます。

  1. 寄附金受領証明書(または寄附金控除に関する証明書)の宛名を見る
  2. 宛名が、申告する本人の名前と同じかを確かめる
  3. 宛名が配偶者の分は、申告書の寄附金控除の欄に入れない
  4. 配偶者にも申告が必要なら、配偶者の申告書で入れる

共働きの夫婦は、それぞれが自分の分を自分の申告に入れます。ワンストップ特例か確定申告かも、人ごとに決まります。判定は判定の道具で確かめられます。

配偶者名義のまま申告に入れてしまったとき

すでに自分の申告に入れて出してしまったときは、その分は控除の対象にならないので、次の順で直します。

  1. 配偶者名義の寄付を、自分の申告から外す
  2. 外すと控除が減るので、修正申告で直す
  3. 配偶者の申告で、その寄付を入れられるかを確かめる

修正申告の考え方と加算税は寄付した年を間違えたときと間違えたときの訂正申告に書いています。

申し込んだあとで名義を変えられるかは、自治体で違います。佐野市は、名義の変更を支払い名義に合わせる場合だけ受け付ける、と案内しています。申し込んだ自治体の案内を見るか、問い合わせてください。

ワンストップ特例の期限が近い人は、1月10日に間に合わないときで日程を確かめてください。

よくある質問

夫の扶養に入っている妻が寄付したら、夫の控除になりませんか?

なりません。扶養していても、妻名義の寄付は夫の寄附金控除に入りません。夫の控除にしたいなら、最初から夫の名義で申し込んで、夫の名義で支払います。

受領証明書の名前を書き換えてもらえますか?

自治体ごとの扱いです。書類は、申し込みのときに登録した寄附者の名前で作られる例があります(鹿島市)。名前の訂正は、証明書を出した自治体に聞いてください。

自分がワンストップ特例と確定申告のどちらになるかは、判定の道具で確かめられます。

ワンストップか確定申告か判定する

確認日:2026年11月5日。出典:国税庁 確定申告書等作成コーナー「妻名義で寄附をした場合」(平成31年4月1日現在の法令等)、国税庁 No.1150 Q&A、国税庁 No.1120「医療費控除の対象となる医療費」、国税庁 No.1155「ふるさと納税(寄附金控除)」、磐田市「よくある質問」、佐野市、鹿島市。この記事は一般的な制度の説明で、個別の税額や申告のしかたの判断ではありません。ご自分の場合は、税務署やお住まいの市区町村に確かめてください。最新の情報は公式のページで確かめてください。