クラウドファンディング型ふるさと納税とは?通常との違いと確かめる点
- クラウドファンディング型(ガバメントクラウドファンディング)は、自治体が寄附の使い道をプロジェクトとして示し、共感した人から寄附を募る方法です。
- ふるさと納税の仕組みを使うので、控除は通常のふるさと納税と同じです。寄附額のうち2,000円を超える部分が、上限の範囲で控除されます。
- 返礼品の有無、目標額に届かなかったときの扱い、ワンストップ特例のオンライン申請は、自治体やプロジェクトで違います。募集ページで確かめます。
通常のふるさと納税との違い
違うのは寄附先の選び方と寄附の募り方で、税の控除のしくみは変わりません。総務省の現況調査では、クラウドファンディング型を「目標金額、募集期間等を定め、特定の事業にふるさと納税を募るもの」と説明しています。令和7年度に実施したのは516団体(プロジェクト1,547事業、受入額約333億円)です。次の表は、複数の自治体の案内をもとにまとめたものです。
| 項目 | 通常のふるさと納税 | クラウドファンディング型 |
|---|---|---|
| 使い道の選び方 | 事業の分野から選ぶ | 個別のプロジェクトを選ぶ(十日町市の案内) |
| 返礼品 | 自治体が用意する | プロジェクトによって、ある場合とない場合がある(久喜市・十日町市の案内) |
| 募集期間 | 自治体の案内による | プロジェクトごとに期間がある(十日町市は90日間、立川市は期間内のみ受付) |
| 控除 | 寄附額の2,000円を超える部分 | 同じ(福井県・立川市・久喜市・十日町市の案内) |
| 申し込み先 | ポータルサイトや自治体 | 外部のポータルサイトの募集ページから申し込む例がある(立川市など)。久喜市は市の窓口での現金納付も案内 |
自治体の案内によって、書き方や運用は少しずつ違います。ここでは、案内に書かれていた例だけを挙げています。
申し込む前に確かめる6点
募集ページや自治体のページで、次の6点を見てから寄附すると、あとで困りにくくなります。右の列は、実際の自治体の案内にあった例です。
| 確かめる点 | 自治体の案内の例 |
|---|---|
| 返礼品はあるか | 久喜市は「プロジェクトによって返礼品がない」と案内 |
| 自分は返礼品の対象か | 十日町市と周防大島町は、住んでいる人は寄附できても返礼品は受け取れないと案内。新座市も市民への返礼品は送れないと案内 |
| 募集期間はいつまでか | 周防大島町は2027年1月12日まで、久喜市は2027年1月10日までのプロジェクトを募集中 |
| 目標額に届かなかったらどうなるか | 周防大島町は「到達した場合も、しなかった場合も本事業に活用する」と案内。潮来市の要綱は、届かなくても事業計画の変更や縮小で実施するよう定めている |
| ワンストップ特例はどう申請するか | 南箕輪村は、クラウドファンディング型はオンライン申請に対応していないと案内(郵送の申請書で申請) |
| 受領証明書は届くか | 福井県は、寄附者全員に領収証明書を送り、確定申告では申告書に添付すると案内 |
目標額に届かなかったときの扱いは、プロジェクトごとに違うことがあります。返金されるかどうかは、案内に書かれていないことが多いので、募集ページや自治体の担当課で確かめます。
控除の受け方
控除の受け方は通常のふるさと納税と同じで、次のどちらかです。
- 確定申告をしなくてよい給与所得者などで、1年間の寄附先が5自治体以内なら、ワンストップ特例の申請書を寄附先へ出す
- それ以外は、翌年に確定申告をする(受領証明書などを添える)
クラウドファンディング型の寄附も、寄附先の自治体の数に入ります。ほかのふるさと納税と合わせて6自治体以上になると、ワンストップ特例は使えません。上限額は、1年の寄附の合計で見ます。式は上限額の計算式のページにあります。期限は1月10日に間に合わないときの記事で確かめられます。
寄附の数は、寄附先の自治体ごとに数えます。同じ自治体への通常の寄附とプロジェクトへの寄附は、合わせて1団体です。
年をまたぐ募集の注意
募集期間が年末年始をまたぐプロジェクトでは、寄附が何年分になるかに注意します。
- 福井県の案内では、その年の分として控除を受けるには、12月31日までに決済が終わっている必要があります。
- クレジットカードの限度額超過などで年内に決済が終わらないと、翌年分の寄附になると同じ案内にあります。
- 年が明けてから決済した分は、この案内に沿えば翌年(2027年)分の扱いです。国の資料では確認できていないため、寄附先の自治体の案内でも確かめてください。
年末の払い方ごとの締め時刻は、12月31日の締め切りの記事にまとめています。2026年10月のルール全体は2026年10月の改正のまとめにあります。
よくある質問
返礼品がないと、控除は受けられませんか?
久喜市は、返礼品のないプロジェクトがあることと、寄附すれば所得税・個人住民税の控除を受けられることを、同じページで案内しています。返礼品の有無で控除が変わるとは書かれていません。
住んでいる自治体のプロジェクトにも寄附できますか?
十日町市は、市内に住んでいる人も寄附でき、税額控除の対象になる(返礼品は対象外)と案内しています。久喜市は、返礼品を希望しなければ市内に住んでいる人も寄附できると案内しています。ほかの自治体は、それぞれの案内で確かめてください。
自分がワンストップ特例と確定申告のどちらになるかは、判定の道具で確かめられます。
ワンストップか確定申告か判定する確認日:2026年11月6日。出典:福井県「ふるさと納税によるクラウドファンディングの概要と注意点について」、久喜市「クラウドファンディング型ふるさと納税」、十日町市「クラウドファンディング型ふるさと納税のご案内」、立川市「ガバメントクラウドファンディングの実施」、新座市「ガバメントクラウドファンディング」、周防大島町「ガバメントクラウドファンディング」、南箕輪村「ワンストップ特例」、潮来市ガバメントクラウドファンディング型ふるさと寄附金交付要綱、総務省「税金の控除について」、総務省「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)」令和8年7月31日。自治体の案内は自治体ごとに内容が違い、募集のたびに変わります。この記事は一般的な制度の説明で、個別の税額や申告のしかたの判断ではありません。ご自分の場合は、税務署やお住まいの市区町村に確かめてください。最新の情報は公式のページで確かめてください。